こんにちは。英語コーチの江利子です。
以前、60代後半の知人から
「新しい事を教えてもらっても、右から左に抜けていくから、もう英語の勉強は無理だわ」
と言われたことがあります。
彼女は数ヶ月に1回のペースで海外旅行に行くのですが、いつもガイド付きのツアーに参加するので、現地で言葉に困ることは無いそうです。
そんな彼女も40代の頃は英会話教室に通っていて、今でも英語や外国人に興味はあるようですが、年齢を理由に英語の勉強をやめてしまいました。
彼女との会話で私が気になったのは、「年齢のせいで英語が覚えられない」というところです。
本当にそうでしょうか?
一度で覚えられたら天才
もし、あなたが英会話教室に通っていて、授業中にネイティブ講師から新しい単語や表現を聞いたとします。
あなたは、それを一度聞いただけで覚えられますか?
もし、それができたら天才です!
そもそも、人間の脳は忘れるようにできています。
私たちは常に新しい情報を受け取っているので、脳がそれら全てを覚えていたら容量がパンクしてしまうでしょう。
つまり、不要な情報を積極的に忘れるようにできているのです。
若い時は、簡単に単語を覚えられた?
「でも、中学の頃は新しい単語もすぐに覚えられたのに」とあなたは思うかもしれません。
今あなたが持っている知識量とあなたが中学生だった時の知識量を比べたらどうでしょう?
今の方が圧倒的に多くないですか?
大人の脳には、すでに情報がいっぱい詰まっている上に、毎日忙しいですよね。
そこに新しい英単語を入れようとしても、すぐに他の情報に上書きされてしまいます。
では、どうしたら脳に新しい情報を定着させることができるのでしょうか?
脳の特性を知ろう!
「エビングハウスの忘却曲線」をご存じでしょうか?
ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが発見した、学習した内容の記憶が時間の経過とともにどのように変化するかを表したグラフのことです。
学習直後から急速に記憶が低下し、その後は徐々に低下していく様子が示されています。
新しい単語をインプットしても、20分後には半分以上忘れてしまいます。

そこで重要になってくるのが、「復習」です。
私たちが子供の頃から言われてきたことですよね。
この忘却曲線のタイミングを意識して復習をすれば、効率よく記憶を定着できるでしょう。
でも、一番大事なのは、とにかく何度も繰り返しやることです。
がっかりした方もいらっしゃるかもしれませんが、魔法のような方法は存在しないのです。
まとめ
英語を流暢に話せるようになるには、必ずしも難しい単語をたくさん覚える必要はありません。
ただし、基本的な単語は覚える必要がありますので、そこは少しずつでも覚えていきましょう。
年齢を理由に英語学習を諦める必要はありません!
英単語を覚えるには時間がかかるのだと、心得ましょう。
人の名前や顔も一度で覚えるのは大変ですが、何度も会ってると覚えますよね。
年齢や記憶力と戦おうとするのではなく、英語と末長く仲良く付き合っていこうと思うと楽しくなりませんか?
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
また、次のブログでお会いしましょう。